2013年9月26日木曜日

グーグル ネット覇者の真実

本書の隠れたテーマのひとつに「グーグルは邪悪になったのか」というものがある。



ところで、彼らの採用方針には大きな除外項目があった。「嫌なやつら」は会社に入れるな、だ。

「四半期ごとの財務状況を見て自分の頭に銃を突きつけたくなるような思いをしなくても、それをする自由があるというのは素晴らしいぜいたくだ」 by CFOパトリック・ビシェット

「アメリカの大学制度は、技術革新を生み出す史上最高の機関だ」 by エリック・シュミット

「会社は本当に人を増やす必要があった」とシルバースタインは言う。だが企業文化を犠牲にしてまで社員を採用したくないというのが彼らが出した結論だった。

「グーグルがどんな会社になるかは、初期にどんな人材を集めるかにかかっていることを誰もが理解していた」 by シルバースタイン

実のところ、OKRを達成できないことより悪いのは、目標を大幅に上回る成果を上げることだった。それは、社員が誠実でなかったこと、そして安全策をとって目標を意図的に低めに設定していたことを示していた。

この時期のグーグルは、ワシントンにやってきたシリコンバレーのテクノロジー企業がたどる典型的な道を歩んでいた。最初は、政官界への働きかけのためにテクノロジーと無関係の活動を行うのは無駄だと考える。しかしそのうちに、ワシントンの流儀に従ってゲームに参加しないと、ライバル社のロビー活動の結果、不利な立場に立たされかねないと気づく。こうして、ワシントン・オフィスに政府の元下級官僚が大勢陣取るようになり、莫大な献金が政治家に流れ始める。

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